こんにちは、vistaです!
今回は、アメリカのJ1ビザを利用したインターンシップ(以下J1インターン)について説明していきます!
ワーキングホリデー制度を導入していないアメリカでは、インターンという形で外国人の受け入れを行っています。これから海外に脱出したい!!という人にとっては選択肢の1つとなるはずですので、概要を紹介していきます!
ちなみに紹介する内容は2016年12月のものです。ビザ取得の条件などは変わることもあるので、実際に自分でも大使館のホームページなどで最新の情報を調べてみてくださいね!
目次
J1インターンとは?
まず、すでに記載した通りアメリカではワーキングホリデーを導入しない代わりに、J1ビザを発給することで、研修生として外国人を受け入れています。滞在できる期間は12カ月から18カ月となっており、その間アメリカでの居住と就労が認められます。
ですが、ワーホリよりもビザ取得の条件が厳しかったり、費用も掛かるので、その分ハードルも上がります。
J1ビザの概要
では、J1ビザについて詳しく見ていきましょう。
1.カテゴリー
J1ビザは以下の2つに分類され、学生が社会人かによって異なります。
・学生はインターンVISA(最長12か月)
・社会人はトレイニーVISA(最長18か月)
2.滞在可能期間
旅行、サービス関連であれば最長12ヶ月、その他(貿易・物流・IT・出版・メディア・インテリア・デザイン・不動産・メーカー・コンサルティング・建築など)であれば最長18ヶ月と業界によって滞在可能期間が異なります。
実際にJ1インターンを募集している企業のほとんどはサービス業界となり、不動産やコンサルの求人を見かけることはほとんどありません。貿易や出版などであればまれに募集しているとことがあるので、18カ月滞在したい人はそのあたりを狙うといいでしょう。
3.応募条件
J1ビザを取得するためには、アメリカ以外の学歴が必要となります。つまり、日本の高校、大学を卒業している必要があるということです。そして、学歴によって求められる職歴も異なってきます。
インターン(学生)の場合→在学中であればOK、もしくは卒業後1年以内
トレイニー(社会人)の場合→高卒だと5年の職歴が必要、専門卒以上だと1年の職歴が必要
4.インターン先の条件
インターン先を探す場合、“大学や社会で身につけた能力や技術を活かせる業種・職種”でなければいけません。つまり、学歴や職歴に関連した職種ではないと、インターン先として認められないのです。
ですので、J1インターンをする場合は、今までキャリアを継続させることとなり、キャリアチェンジはほぼ不可能となります。
J1インターンのメリット
では、概要を確認したところで、J1インターンのメリットを紹介します。
J1ビザにはH1-Bビザ(通常の就労ビザ)のように年間の発給数の制限や発給時期が決められていないので、1年中好きな時期に応募をして、ビザの取得ができ次第、すぐに渡米することができます。
また、インターンではありますが、しっかりとしたスポンサー企業(インターン先)を見つければお給料をもらうことができます。そのため、そこまで貯蓄がなくても、現地で稼いだお金だけで生計を立てることも可能です。
他のアメリカのビザに比べて却下の可能性が低いというのもJ1インターンの魅力です。
J1インターンのデメリット
メリットを確認したところで、デメリットもしっかりと把握をしておきましょう。どちらかというと、デメリットのほうが多いというのが私の印象です。
①スキルアップができない
まず、インターンといってもアルバイトのような簡単な仕事しかさせてもらえないことが多いようです。どういったインターン先を選ぶかにも拠りますので、そこは信頼できるエージェントを探すのが一番でしょう。(エージェントによって紹介してくれるインターン先が異なります。)
しっかりと実務経験を積みたい!と思って、事務職などを希望する場合は、無給になってしまうことが多いようです。
②給与が少ない
J1インターンの給与ですが、平均で1500~2000程度。場所や職種によっては、もっと安くなることもあります。普通に生活はできる額ではありますが、貯金は難しいと考えたほうが良いですよね。
また、J1インターンを使い捨てのように扱う企業も多くあるようです。給与の支払いをしなかったり、低賃金で激務をさせられることもまれにあると聞きました。そういった企業にあたってしまった場合、現地で他のインターン先を探すか、途中で帰国をしなければいけなくなります。
自分でいい企業か悪い企業かを見分けなければいけないので、少しリスクがあるなと感じたのが正直な感想です。日本のエージェントも高い手数料ばかりで信用できないところが多いですから、エージェントに頼り切ってしまうのも少し危険です。
③J1インターンの諸費用
J1インターンへの参加をエージェントを通して手配すると以下の費用が掛かります。
申込料、 DS2019、健康保険、 SEVIS費(移民局登録料)、 企業紹介料等々
以上のものは最低限必要なものです。エージェントによって費用は異なりますが、私が5,6個のエージェントに問い合わせたところ、安くて50万、高いと85万程度でした。
J1ビザを取得するには”DS-2019”というJビザ申請許可書を取得する必要があるのですが、この手配手数料がとても高いんですよね。
12か月か18カ月でも異なりますが、大体30万前後を設定しているエージェントがほとんどです。
でもこれって実際は手数料みたいなもので、本当にぼったくりなんですよね。
それで、企業の紹介手数料を取っておきながら、2社までしか紹介しない、とか、エージェントがあらかじめ用意した企業の中からしか選べないとか、高い費用を払う割にインターン参加者には不利な条件が並べられていたのが事実です。
④ビザ却下の可能性
J1ビザは比較的取りやすいといっても、学歴、職種とインターン内容のマッチングが認められなかったり、依頼した弁護士の腕が悪かったりするとビザが却下されることもあるようです。
1度ビザが却下されると、今後一切ESTA(簡易電子ビザ)でのアメリカ渡航が不可能になってしまいます。ですので、アメリカに行くたびに、大使館にいって観光ビザを取得しなくならなくてはいけなくなるのです。
こういうリスクがあるのも大きなデメリットですよね。
⑤H1-Bにつなげられない場合が多い
最終的なアメリカ就職を狙って、まずはJ1インターンでアメリカに行こうと考えている人は多くいると思います。実際に私もそうでした。インターン先でそのまま雇ってくれないかなと。
ですが、J1インターン発給の目的は、”アメリカでスキルを学んで自国で生かす”ということです。ですので、J1インターンをするには、その後のアメリカ就職を前提としてはいけないのです。
そのため、エージェントもインターン後にH1-Bに切り替えられるよ!といような安易な発言はできないのです。
もちろん大使館での面接の際も、アメリカでそのまま就職したい、なんて言ってしまったら、即却下です。こういうややこしい部分もあるので、J1インターン=アメリカ就職、とは一概に言えないんですよね。
まれにそのままH1-Bビザをオファーしてくれるところもあるようですが、少数と考えていたほうがいいでしょう。
⑥インフラが不十分
何もかも整っているイメージのアメリカですが、車社会のアメリカではインフラはそこまで充実していません。車なしで生活できるのは、ニューヨークかサンフランシスコ。しかしサンフランシスコはJ1インターンの受け入れが少なく、ニューヨークは、人気なために薄給というデメリットがあります。
その他の都市では通勤に車が必要になるので、現地で中古車を購入する必要があります。帰国時に売ることになるのでそこまで大きい金額の負担にはならないようですが、やはり海外で車の購入というのは少し心配ですよね。
以上が私がJ1インターンを検討した時に調べた内容です!
最終的に私は参加を辞めたので、少しデメリットの比重が多くなってしまいましたね。しかし、こういった点も理解したうえで参加を決意できれば、それは本物なのではないでしょうか?
ということで、また追加情報があれば更新します!
ではまた!